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循環

八ヶ岳の麓で

私たち中村農場は、北に八ヶ岳、西に南アルプス、南に富士山に囲まれた、八ヶ岳南麓標高1,050mの地にある養鶏場です。

私たちのはじまりは、戦後間もない頃に遡ります―。
かつて、私たちのいるこの地は、まだ人が住めるような地域ではありませんでした。そのような地域を、私たちや同じ志を持つ仲間たちが開墾し、電気を通し、水をボウリングし、畑や住宅などを作り、今のように人が暮らせる土地に切り開いてきました。現在は、美しさをそのままに、空気と水に恵まれた素晴らしい土地になっています。

先人達の切り開いてきたこの地を”私たちにできること”でより発展させていくことは、私たちの使命だと考えています。私たちは、”食づくり”という観点でその使命を果たそうと、皆さまに笑顔を届けられるような食づくりを目指し、日々生産を行っています。

“食を作る”ということ

普段何気なく食べているご飯、お肉、野菜。このどれもが作り手である生産者がいて、その生産者たちはそれぞれの想いを持って食材を生産しています。当然、私たち中村農場もその生産者のひとりです。私たちの想いは、「私たちの食材で、食卓を囲む方に笑顔になっていただきたい」ということ。

中村農場のあるこの地は、日本でも有数の水と空気に恵まれた美しい土地です。きれいな水と空気を活かして、皆さまに安全で新鮮な食材を届ける―。それが、笑顔の食卓を作る大切な要素だと考えています。

“食づくり”というとどうしても、生産効率や生産量を重視してしまいそうになります。しかし、この美しい地で化学肥料をたくさん使い、生産効率だけにとらわれた生産をしても、皆さまに笑顔になっていただける食材ができるはずもありません。
土地の声を聞きながら、長い将来に渡り皆さまに満足していただける食材を作っていく――。そんな考え方を大切にしながら、私たちは鶏肉・卵・野菜の生産を行っています。

すべてを無駄にしない、循環した食づくり

この美しい土地で、皆さまに笑顔になってもらえるような食品を作り続ける―。この使命を果たそうと考えた時、大きな課題として生じるのが「無駄の多さ」です。

近年「フードロス」という言葉が一般的になっていますが、食品を生産する現場でも、本来活用できる食材を無駄にしてしまう場面は少なくありません。
例えば、鶏の餌には多くの穀物を必要としますが、鶏の消化率は約6割とされており、残りの約4割の栄養分は鶏糞(けいふん)となって排泄されてしまいます。また、野菜づくりにおいては出荷できる大きさ・色・形を満たしていないものは「規格外野菜」とされ、廃棄されてしまうことも少なくありません。

この美しい土地から生まれた食材を廃棄してしまうことは、とても残念なことですし、末永く食づくりを行う上でも無視できない課題と考えています。
こういった食づくりにおける無駄な部分を解決していくことも、私たちが目指す目標を達成する上で大切な要素だと考えています。

そこで私たちは、「”食づくり”を循環させる」という取り組みを行っています。養鶏から出た鶏糞などを野菜づくりのための肥料とし、育てた野菜のうち、そのまま出荷することが難しいものは廃棄せず加工品に使用するなど、すべてのものを無駄にしない食づくりを実践しています。
鶏を育て、そこから卵を採り、鶏から出る鶏糞を肥料にし、野菜を育てる―。育てた野菜も無駄にせず、お客様にお届けするという食の循環をつくり、末永く食づくりを発展していくことを目指しています。

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